第151回目となるBrainClubの演者には、東北大学大学院 薬学研究科の佐々木拓哉 先生をお招きしました(2022/7/15(金)、対面とwebのハイブリッド形式)。大雨の中、慶應大にお越しいただき、「学習・記憶を司る海馬回路の動作原理」というタイトルでご講演いただきました。海馬やその関連脳領域からの徒然マルチユニット記録を用いた解析結果から読み解ける、個体の学習・記憶中における神経活動の変化について、これまでに得られてきた研究成果を主にお話しいただきました。還、記録対象を脳以外にも拡張した新しい試みについても最新の知見を交えて発表していただき、活発な議論が行われました。
写真はご講演後の息をこらえた記念撮影。佐々木先生は中央後列です。柚崎研は電気生理メンバー多く集まってます。※背景ぼかしに深い意味はありません(試しに使った某Googleスマホの自動調節)。やっぱり少しお片付けry(会見)
發表 08/14/2022 10:54 下午
高野助教(さきがけ)が令和4年度の慶應義塾大学医学部三四会奨励賞(Young Investigator Award)を受賞しました。恭喜!
發表 07/29/2022 12:27 下午
脳内の神経回路の働きを理解するために、記憶・学習を司る神経伝達物質受容体であるグルタミン酸受容体を細胞種選択的に活性化する技術が必要とされています。在這項研究中、本来のグルタミン酸応答能を維持したままで、人工化合物によって活性化される変異グルタミン酸受容体(代謝型)を開発しました。実際にこの人工グルタミン酸受容体をある特定の細胞種に発現させたマウスを作製し、人工化合物投与によって細胞種選択的に代謝型グルタミン酸受容体を活性化させることを示しました。この新技術「配位ケモジェネティクス法」を用いることにより神経回路の理解が加速すると期待されます。本研究はERATO/CRESTの支援を受けた名古屋大学清中研、京都大学大学浜地研との共同研究です。論文はこちら
發表 06/16/2022 9:53 下午
Brain Club 第150回は、ベイラー医科大学の大前 彰吾先生に「時間情報処理における小脳のネットワークダイナミクス」についてご講演いただきました(2022年6月2日、web開催)。古典的な小脳の計算原理の見直しを迫り、『リカレント小脳回路のネットワークダイナミクスが生み出す時間情報処理』という新しい理論に関して、in vivo 電気生理学を用いた実験的検証結果や、小脳回路を模倣した人工ネットワークモデルから生成されるダイナミクスについて、活発な議論が行われました。

記念撮影はPC画面のスクリーンショット(編集有り)です。カメラ目線≠モニタ目線?。にしても、撮影タイミング制御に改善の余地あり、小脳鍛えます(会見)。
發表 06/12/2022 6:33 下午
第149回 Brain ClubにはAllen Instituteの萩原 賢太先生をお招きし、リアルタイムオンラインにてご講演いただきました(2022年4月27日)。生物の恐怖状態を制御する神経回路モチーフについての研究成果に加え、より一般的な快・不快情動の制御に関する最新の知見を含めて、議論していただきました。新天地であるAllenの新部門「Allen Institute for Neural dynamics」を舞台に、「In vivo physiology」の今後の展開が楽しみです(某Podcastも?)。(会見)

上画像は講演後のスクリーンショット、萩原先生は上段の左から二番目(画像クリックで拡大)。カメラONの参加者を抜粋しております。参加者多数につき画面外に溢れ出てしまったかもしれませんが、ご容赦ください。※事務局は撮影係になりきるため映っていない「仕様」です。
發表 05/07/2022 9:00 下午

脳科学の入門書として好評を博したブレインブックの改訂版が出ました。基本的な脳の構造と機能をCGやイラスト・写真でわかりやすく解説した一般書です。脳イメージングや自由意志など最新の研究結果も紹介されています。養老孟司先生が監修で順天堂大内山安男先生と柚崎が翻訳しました。
發表 03/18/2022 11:21 下午
2/24 (樹)、理化学研究所 脳科学研究センターの長井淳先生にお越しいただき、第148回 Brain Club「脳機能とアストロサイトの関係性を紐解く多面的アプローチ」が開催されました。脳機能を制御するグリア細胞の積極的な役割について、これまでの研究成果に加え、長井先生率いるグリア―神経回路動態研究チームによるこれからの研究戦略についてもお話しいただきました。グリア細胞と神経細胞がどの様にお互いを支えて(従えて?)いるのか、参加場所を問わず活発な議論が終始交わされました。

長井先生、柚﨑先生、柚﨑研スタッフ陣、柚﨑研の学生陣で、講演後に記念撮影
※右から3番目が長井先生です。
發表 02/25/2022 10:48 下午
東京大学大学院工学研究科から平林祐介先生をお招きして、1月27日に第147回 Brain Clubが行われました(オンライン&オンサイトのハイブリッド形式)。連続切片電顕画像の効率的かつ定量的な解析を可能にする技術や、神経細胞における小胞体―ミトコンドリアの興味深い役割についてご講演いただきました。CLEMを使った3次元再構築(xyz軸で組みあがっていく動画格好良い)、将来やってみたい解析の一つ(会見)。

喋ってはいけない記念撮影@セミナー室※奥列の右から2番目が平林先生です
發表 02/03/2022 11:31 下午
世界脳週間2021の一環として、高校生を初めとする多くの方々に、凱奧大學醫學院の脳神経科学関連教室で行われている研究のようすを「脳学問のすゝめ」としてオンデマンドで配信しています。多くの方々にご視聴いただくようにぜひ情報を拡散してください。
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1. 研究講演
「世界脳週間の開催にあたって」 金井隆典教授 (医学部長)
「細胞たちが脳を作るしくみ」 仲嶋一範教授 (解剖学教室)
「シナプスこそすべて」 柚﨑通介教授 (生理学教室・神経生理学)
「iPS細胞技術による再生医学・疾患研究」 岡野栄之教授 (生理学教室・神経科学)
「新たな光学技術で見えなかったものを見る」 塗谷睦生准教授 (薬理学教室)
「脳機能の観察と操作」 田中謙二教授 (先端研・脳科学・精神神経科訪問研究員)
2. バーチャルラボツアー
普段は入ることのできない研究室。どんな場所でどのように研究を進めているのか、研究者が5つの研究室をご案内します。
紹介研究室:解剖学教室, 生理学教室 (神経生理), 生理学教室 (神経科学), 薬理学教室, 先端研・脳科学研究部門
主催:慶應義塾大学医学部・神経科学関連研究室/NPO法人脳の世紀推進会議
後援:凱奧大學醫學院
發表 01/29/2022 6:08 下午
日本神経
科学学会の会長としての年頭のあいさつ是。皆様今年も頑張りましょう!
發表 01/12/2022 8:19 下午
12月8日に第146回Brain ClubとしてJohns Hopkins大学医学部(Department of Cell Biology)の渡邊 重喜先生をお迎えしました。「Mechanisms of Synaptic Transmission」と題して、急速凍結法を用いたシナプス前部でのエンドサイトーシス機構について最新のお話しをしていただきました。今回はオンラインセミナーで14時間の時差を越えて2日にわたって行っていただきました。写真はセミナー後に行われた個人面談後のsnapshotです。
發表 12/08/2021 5:36 下午
竹尾さんの総説「Purkinje Cell Dendrites: The Time-Tested Icon in Histology」がSpringerからの単行本「Cerebellum as a CNS hub」に出版されました。プルキンエ細胞をモデルとして、神経細胞の樹状突起の発達過程とその分子機構について、竹尾さん自身の仕事を含めてこれまでの研究成果をまとめた総説です。
發表 11/27/2021 3:35 下午