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Welcome to Yuzaki Lab

・柚﨑研は慶應義塾大学 ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(WPI-Bio2Q)に移動しました。

・中枢神経系に加えて、末梢・自律・腸管神経系でのシナプス形成機構に焦点をあて、神経系と多臓器の連関機構やその破綻による病態の解明と治療法の開発を目指します。

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Florian Levet博士を招いてBrain Clubを行いました

第172回Brain Clubを11月7日(金)に行いました。今回はFlorian Levet博士(Quantitative Imaging of the Cell team,the Interdisciplinary Institute for Neuroscience in Bordeaux)を講師としてお迎えしました。演題は「Making Sense of Synaptic Organization: From Super-Resolution Imaging to Multimodal and Multidimensional Analysis」です。Florian博士は、単一分子局在顕微鏡(SMLM)を用いて、シナプスに離散的なナノドメインが存在することを明らかにするとともに、ナノスケールでのタンパク質配置を解析するための定量的手法を確立されてきました。現在は、特にナノスケール神経イメージングデータ解析に特化した計算枠組みの開発に焦点を当ており、さらに、適応光学+単一対物ライトシート(soSPIM)による深部3Dイメージング、オルガノイド/ニューロスフェアの大規模解析に対応した高コンテント soSPIM パイプラインや、分子配置と形態を結ぶ相関 STED–PALM、複数タンパク質を同時に識別するスペクトル SMLMについてもお話しいただきました。先端顕微鏡法を生物科学や神経科学に活用するためにはこのような計算科学的アプローチが必須であることを改めて痛感しました。

posted on 11/07/2025 5:30 PM

清中茂樹博士を招いてBrain Clubを行いました

第171回Brain ClubをWPI-BIo2Qとの共催で2025年10月2日に行いました.今回は清中茂樹博士(名古屋大学 大学院工学研究科 生命分子工学専攻・教授;未来社会創造機構 量子化学イノベーション研究所長)を講師としてお迎えしました。演題は「高次脳機能解明に向けたnative受容体の可視化および細胞選択的制御技術の開発」です。清中博士らは、脳機能解明に向けた、神経細胞やグリア細胞に内在する受容体の可視化および制御技術の開発を進めておられます。特に記憶・学習の分子機構の鍵を握るグルタミン酸受容体の動態変化を精密かつ定量的に解析するための化学的方法論についてご紹介いただきました。また、既存のケモジェネティクスが細胞制御の分解能であるのに対して、内在受容体活性化に対応した時間分解能まで高める技術についてもお話しいただきました。受容体の構造に基づいた化学修飾や化合物合成を魔法のように行われる様子に改めて感銘を受けました。新しいツールを用いて今後も共同研究を通じて脳機能解明を進めることができればとと思います。

posted on 10/05/2025 2:35 PM

安田涼平博士を招いてBrain Clubを行いました。

第170回Brain ClubをWPI-BIo2Qとの共催で2025年9月3日に行いました.今回は安田涼平雄博士(Max Planck Florida Institute for Neuroscience ・Scientific Director)を講師としてお迎えしました。演題は「Decoding Synaptic Signaling Dynamics Underlying Plasticity」です。行動的時間スケール可塑性(BTSP)は、個体レベルの学習と関連した時間スケール(秒単位)にて起きるシナプス可塑性として注目されていますが、その分子機構は不明です。安田博士らは改良型Ca2+/カルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)センサーを用いてこの問題に迫り、BTSP誘導後10~100秒に、樹状突起において遅延したCaMKII活性化がstocasticに起きることを見出され、この現象にIP3依存性細胞内Ca2+放出が関与することを発見されました。個体レベルの学習機構に迫る極めて面白いお話しでした。

posted on 09/05/2025 2:10 PM

長谷川哲雄博士を招いてBrain Clubを行いました

第169回Brain ClubをWPI-BIo2Qとの共催で2025年7月28日に行いました.今回は講師として長谷川哲雄博士(ケンブリッジ大学医学部分子生物学研究所免疫学ユニット・グループリーダー)をお迎えしました。演題は「3D imaging of the synovium defines an intricate immunological defence system at the blood-joint barrier」です.関節痛は全身性の炎症において、しばしば観察されます。この現象は循環するIgG免疫複合体によって仲介されていると考えられていますが、その原因はよく分かっていませんでした。長谷川博士は、マウス膝関節の滑膜全体を観察する新しい技術を開発することによってこの問題を解決されました。滑膜の美しい3D画像化によって、新しい知見がもたらせることに一同改めて「見ること」の重要性を感じました。

posted on 07/28/2025 12:28 PM

大石君がGordon Research Conferenceにてポスター賞を受賞しました

New Hampshireで6月8日から13日まで行われたGordon Research Conference (Excitatory Synapses and Brain Function) にて柚﨑が口演を行いました。また同行した大学院生の大石光洋君がポスター発表を行い、数ある優秀なポスター発表の中からポスター賞に選ばれるという快挙を成し遂げました。13日にはHarvard Medical Schoolを訪れPascal Kaeser主催でのセミナーを行いました。写真はKaeser研に留学中の野澤君、大石君、Pascalとのdinner(食後)です。

posted on 06/16/2025 12:25 AM

Eric Hosy博士を招いてBrain Clubを行いました

第168回Brain ClubをWPI-BIo2Qとの共催で2025年4月25日に行いました.今回は講師としてEric Hosy博士(IINS, CNRS-Université de Bordeaux, Bordeaux, France)をお迎えしました。演題は「Super-resolution microscopy to resolve the intimate organization and function of the synapse」です. Hosy博士はPAINT技術の開発者の一人であり、同技術やSTORM等の超解像度顕微鏡を用いて約10 nmの空間分解能で複数のシナプス分子の観察を行い、シナプス可塑性前後でのシナプス分子の局在の変化についてお話しいただきました.

posted on 04/22/2025 5:11 PM

柚﨑がIUPS Fellowに選出

このたび柚﨑が国際生理科学連合International Union of Physiological Societies(IUPS)が設立したAcademyのFellowに選出されました。

IUPSは1889年に設立された生理科学国際会議(万国生理学会)を発端として、1953年に正式に発足した生理科学研究者コミュニティを代表する唯一の国際学術団体です。ちなみに慶應義塾大学医学部の初代生理学教授である加藤元一博士が不減衰伝導について初めて国際的に発表されたのは1926年にストックホルムで行われたIUPS Congressでした。

posted on 04/22/2025 11:32 AM

掛川准教授が学習院大学教授として栄転

掛川准教授が4月より学習院大学理学部生命科学科教授として栄転します。

柚﨑Labには2003年4月から参加していただいたので22年間共に研究をしてきました。ますますの活躍を祈念しています。

posted on 04/01/2025 9:00 AM

最終講義と退任祝賀会を開催

3月12日に柚﨑は最終講義「Bridge Over Troubled Synapse: C1qタンパク質、GluD、そしてその先へ」を行いました。動画はこちら。

引き続いて明治記念館にて退任記念祝賀会を行っていただきました。改めて研究室でともに研究をしてくださった研究者、大学院生、技術員、秘書の皆様、さらには医学部および慶應義塾の関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。写真はこちら。

4月以降は慶應義塾大学 WPI-Bio2Q に異動し、研究を続ける機会をいただきました。近年、アルツハイマー病、統合失調症、自閉スペクトラム症などの精神・神経疾患や発達障害の多くは、シナプスの機能異常による「シナプス病(症)」であると考えられるようになってきています。これまで私は、中枢神経系のシナプスがどのように形成・維持されるのかを研究し、その知見をもとにシナプス病の病態解明と治療法の開発を目指してきました。WPI-Bio2Q では、中枢神経系に加え、腸管神経系、自律神経系、末梢神経系、さらにはそれらの神経系と各臓器をつなぐシナプスの形成機構にも焦点を当てて研究を進めていきます。このアプローチにより、多臓器が相互に連関しながらホメオスタシスを維持する仕組みを解明し、より多くの疾患の病態理解と新たな治療法の開発につなげたいと考えています。

posted on 03/12/2025 8:42 PM

上原賞を受賞しました

柚﨑が2024年の上原賞を受賞し、授賞式が3月11日に執り行われました。嬉しいことに光遺伝学ツールで共同研究をしてきた名古屋工業大学の神取秀樹博士との共同受賞でした。”

受賞講演の様子はYouTubeに掲載されています。突然講演中に画面が真っ暗となり焦りました。

posted on 03/11/2025 8:03 PM

塩崎さんがポスター賞一等賞を受賞しました

3月7日に行われたThe 3rd Keio University WPI-Bio2Q International Symposiumで行われたポスター発表にて、大学院生の塩崎さんがポスター賞(一等賞)を受賞しました。

posted on 03/07/2025 8:13 PM

学芸大学附属高校生へのアウトリーチ

例年の通り、学芸大学附属高校1年生20人を対象として、生物学・医学の面白さを伝えるための講義を行いました。
本年は、Bio2Qの共催で以下のプログラムで行いました。
 3:35-14:20 シナプスのお話し 慶應義塾大学医学部 神経生理学・WPI-Bio2Q 教授 柚﨑 通介
 14:25-15:10 遺伝子と免疫システムのお話し 慶應義塾大学医学部 免疫学・WPI-Bio2Q 教授 石垣 和慶
 15:15-15:25 WPI-Bio2Qの紹介 慶應義塾大学WPI-Bio2Q 教授 サンペトラ オルテア

(柚﨑はコロナ感染症後のために、残念ながらオンライン参加でした。)

posted on 02/04/2025 2:50 PM