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Welcome to Yuzaki Lab
    慶應義塾大学医学部柚崎研(神経生理学)では「神経活動や環境の変化が、どのようにして記憶・学習を引き起こし、どのように神経回路網そのものを変化させるのか」というテーマに沿って研究を行っています。詳しくはこちら
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高橋 直矢博士を迎えてBrain Clubを行いました

第164回 Brain Clubには2024年8月1日に高橋直矢博士(IINS, University of Bordeaux)をお迎えしました。演題は「Cortical tactile sensory processing – insights from mouse whiskers」です。マウス一次感覚野をモデルにして、どのように触覚認知の閾値がTop downシグナルで制御されるのか、さらに道具使用がどのように触覚野にrepresentされるのかという大変面白いお話をお聞きしました。

posted on 08/01/2024 8:09 PM

清水真凜さんが日本神経科学学会ジュニア研究者ポスター賞を受賞

福岡コンベンションセンターにて7月24日-27日の日程で開催された第47回日本神経科学大会(NEURO2024)にて、医学部4年生の清水真凜さんがジュニア研究者ポスター賞を受賞しました。おめでとう!!

posted on 07/29/2024 12:03 AM

GluDはイオンチャネルとして働くことを示す証拠はない

「GluD受容体がリガンド作動性イオンチャネルとして働くことを示す証拠はない」という論文がProc Natl Acad Sci誌に掲載されました。
デルタ受容体(GluD1およびGluD2)は、イオンチャネル型グルタミン酸受容体ファミリーのメンバーであり、多くの神経発達障害や精神疾患において中心的な役割を果たしています。GluDは、イオンチャネル活性とは関連無く、分泌型シナプス形成分子であるCblnやニューレキシン(Nrxn)とシナプスを越えた三者複合体を形成することにより、シナプスの形成と成熟を制御します。一方、近年、GluD2がNrxn/Cbln/GluD2複合体を形成したときにのみ、D-セリンやグリシンに応答するイオンチャネルとして機能することが報告されました。今回、私たちは、異所性細胞や神経細胞においてD-セリンやグリシンによって誘発される電流には、GluDはイオンチャネルとして直接関与していないことを証明しました。この発見は、現在進行中のGluDの機能に関する議論に重要な貢献をするものです。Pierre Paoletti研との共同研究で、伊藤さんとLaura Piotが第一著者として仕事を進めました。

posted on 07/27/2024 5:31 PM

カイニン酸受容体はシナプス形成分子として働く

カイニン酸型グルタミン酸受容体(KAR)のシナプス形成機能についての論文がonlineとなりました。KARは、イオノトロピック作用やメタボトロピック作用を通じて、様々な精神神経疾患や神経疾患に関与しています。しかし、AMPA型やNMDA型グルタミン酸受容体と比較すると、KARの生物学的な性質は多くの点で未解明なままです。本研究では、KARが、イオンチャネルやメタボトロピック作用とは全く別に、シナプスそのものを作るシナプスオーガナイザーとして働くことを明らかにしました。スペインのJuan Lerma研との共同研究で、掛川准教授とAna Paternainが第一著者です。プレスリリースはこちら。

posted on 07/10/2024 9:40 AM

LGI1は神経活動で軸索から分泌される

フランスのソルボンヌ大学Jaime de Juan-Sanzとの共著論文がCell Reportsに出版されました。LGI1はCbln1と同様に「細胞外足場タンパク質」に属するシナプス形成分子の一つです。この度、LGI1もCbln1と同様に神経活動に応じて分泌されてシナプス形成を促進し、かつグルタミン酸放出を抑制することが分かりました。面白いことにCbln1はtetanus toxin (TeNT)では阻害されず(VAMP1-3非依存)、Syntaxin-4とSNAP49に依存したSNAREによって分泌されます。これに対してLGI1の分泌はTeNTで部分的に阻害され、SNAP29には依存しないことから、別々のSNARE複合体によって放出されることがわかりました。柚﨑研は井端が開発したSNARE複合体の解析技術を提供しました。

posted on 05/10/2024 12:58 AM

松崎政紀博士を迎えてBrain Clubを行いました

第163回 Brain Clubは2024年4月30日に松崎政紀博士(東京大学医学部)をお迎えしました。演題は「行動・認知を司る大脳皮質間回路と皮質-皮質下間回路の機能ダイナミクス」です。マウスやコモンマーモセットを用いて、げっ歯類から霊長類への進化において、より高次な行動・認知を実現するために大脳皮質回路とその機能ダイナミクスがどのように変化しているのかを、頭部固定下で課題実行中の大脳皮質の活動を光計測・光操作することによって解明を進められているお話をお聞きしました。

posted on 04/30/2024 6:53 PM

実験医学(増刊号)に総説が載りました

 実験医学増刊2024年4月号「大規模データ・AIが切り開く脳神経科学」に高野さんと曽我部君の総説「近接標識法と膨張顕微鏡法が解明するシナプスのすがた」が掲載されました。

posted on 04/23/2024 1:44 PM

高野さん栄転おめでとう

高野さんが、九州大学高等研究院・生体防御医学研究所 脳機能分子システム分野の独立准教授として栄転されました。お目出度うございます!引っ越し作業で忙しい中、取りあえずシャンパンでささやかなお祝い会を行いました。

posted on 03/06/2024 3:31 PM

紫綬褒章祝賀会を行っていただきました

2024年3月3日に帝国ホテルにて柚﨑の紫綬褒章祝賀会が挙行されました。快晴の日曜日にもかかわらず、全国より約100名の方々が集ってくださいました。改めて有り難うございました。(ホテル前の道路では丁度東京マラソンが行われていました。)

posted on 03/03/2024 3:23 PM

生理学教室同窓会が行われました

コロナ禍で暫く中止されていた生理学教室同窓会が開かれました。前半では柚﨑研から留学を経て理研CBSでチームリーダーとして独立されて活躍中の石田綾子先生の講義があり、後半にはレストランパークに移動して意見交換会、そして定例の若き血の合唱で終わりました。

posted on 02/11/2024 10:44 AM

星野研との共同研究の結果がNat Communに載りました

中枢神経系では、アストロサイトがシナプス間隙からグルタミン酸をクリアランスすることにより、適切なシナプス機能を実現します。しかし、アストロサイトのグルタミン酸トランスポーターGLASTがシナプス周囲でどのように機能しているかは、依然として不明でした。この論文では、プルキンエ細胞に発現する細胞接着分子(DSCAM)が、バーグマングリアに発現するGLASTの局在を制御することによって、登上線維ープルキンエ細胞のシナプス形成と小脳運動学習に関与することを示しました。星野研の出羽さんによる膨大なお仕事です。柚﨑研は掛川が電気生理学的解析と眼球運動学習試験を担当しました。Nat Commun. 15:458, 2024.

posted on 02/03/2024 10:52 AM

浜地研との共同研究の結果がPNASに載りました

遺伝子操作なしにタンパク質を共有結合で化学標識する方法は、受容体を分析するための強力な方法です。しかし、脳における選択的な標的受容体標識はまだ確立していません。そこで、京大・浜地研の野中さんが主導して行った本研究では、リガンド指向性化学反応を用いて、生きたマウスの脳内で合成プローブを標的内因性受容体に選択的に結合させることができることを示しました。柚﨑研の掛川、荒井はCRESTとERATOでの共同研究の一環として、本研究において化学標識によって受容体の機能が変化しないことを示しました。Proc Natl Acad Sci USA. 121:e2313887121, 2024

posted on 01/31/2024 10:22 AM